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STORY20
20歳をむかえた息子
今年ハウスを卒業する
ご家族からハウスに
向けたメッセージ
ハウス利用者
滿 豊成さん(父) 定子さん(母) 智博さん(息子)
ハウスは共通の痛みを持つ方との出会いの場
遠い鹿児島から,ほとんど土地勘の無い大阪吹田の循環器病センターへの病院通いは,正直心細い毎日でした。時には,息子の厳しい診断結果に,ため息をつきながら,暗い気持ちで病院の帰り道を夫婦で歩いたこともありました。
そんな気持ちの中,「おかえりなさい。」マクドナルドハウスの方の優しい声かけに,ほっとすることが出来ました。また,マクドナルドハウスという場が,子の病という共通の痛みを持つ方との出会いの場でもあり,現在でも懇意にさせて頂いています。
多くの人に支えて頂きながら,あの幼かった息子も,お陰さまで今年20歳を迎え,マクドナルドハウスを卒業します。本当に親子共々,御礼申し上げます。お世話になりました。有難うございました。(父・滿 豊成)
ハウスは辛さを忘れさせてくれた心のオアシス
2001年10月29日国立循環器病センターで息子智博は産まれました。妊娠5ヶ月の時胎児水腫が見つかりどうやら心臓が悪いらしいといわれ,8月から循環器病センターに入院しての出産でした。産まれたらすぐに手術をしないといけないかもと言われながらの出産は先が見えずに不安でいっぱいでしたが,そんな周りの
心配をよそに,先生方の早め早めの手立てのもとに(生後すぐから利尿剤など内服薬治療)今日まですくすくと育ってこれました。そんな中2006年7月に詳しい検査(カテーテル他)と新しいお薬の調整のため1ヶ月半ぐらい入院することになりました。その時に初めて利用したのがおおさか・すいたハウスでした。長い入院生活でしたが,まだ5歳の息子の入院中のストレスや毎日病院に残してくる辛さ等すべて忘れさせてくれるようなスタッフの方々の「おかえりなさい」と「いってらっしゃい」でした。息子も週末の外泊で,ゆっくり過ごせていました。それから,同じように悩んでいる親御さんとも色々な話が出来たのもハウスの大きな魅力でした。その時に知り合い今でも交流のある親御さんには,将来に向けてどのような力をどのような方法でと助言を頂いてます。それ以来毎年夏休みの診察の時に親子3名で利用させてもらいました。毎年スタッフの皆さんに会えるのも楽しみの一つでした。今年は初めて一人で大阪に通院します。これからは,自分の体のことしっかり理解して無理をしない自分の生き方をしていって欲しいなと思っています。長い間支えて頂いて本当にありがとうございました。これからも全国たくさんの場所に子どもさん親御さんのオアシスとなるハウスがあり続けることを願っています。(母・滿 定子)
ハウスの思い出そして現在
よく空いた時間にプレステなどのゲームをし,プレイルームで仲良くなった友だちと遊んだことを覚えています。また,病院に行く前にゆっくり出来る施設であり県外からくる私たちにとっては
とてもありがたかったです。現在は熊本の医療系の大学の2年生で作業療法士を目指して勉学に励んでいます。
本当に今までありがとうございました。(滿 智博)