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各ハウスの「いま」をお伝えしています
中学生の研究発表
2019年02月20日 (水)
東大ハウスにある中学生より、スタッフやボランティアにインタビューをしたいとの申し出がありました。きっかけを伺うと、実はご本人が東大病院に入院し、その際、お母さまがハウスを利用されたとのことでした。その時に、家族全員がハウスがあることによってとても助けられたということで、自分にできることが何かないか考察したいと思われたそうです。
萌恵さん(中学2年生)は11歳の時に、東大病院で緊急手術の為に約1か月間入院し、手術後はPICU(小児集中治療室)に入られました。子どもの患者さんにはできればご家族は付添ってあげたいと考えるものです。緊急手術の後はなおさらお子さまに付添いたいと思うものでしょうが、PICUではそれも出来ません。ましてや、ご家族は当時海外から一時帰国で日本に来ていた時でした。どうしたらよいか途方に暮れていた時に、看護師さんからハウスの存在を教えてもらったそうです。
お母さまがハウスを利用するようになって驚いたのは、すぐに食事が取れるように炊いたご飯が小分けに冷凍されていたり、すぐに調理できる食材が豊富に揃っているキッチンがあることでした。『お母さんしっかり食べて下さい、お母さんが倒れたらダメですよ』のメッセージを感じ、そこで改めて自分がしっかりして娘の側にいないと、と気が引き締まる思いがしたそうです。
萌恵さんは入院中のことを振り返って話します。『PICUでは話したり食べたりすることが自由にできなくて辛かったです。一般病棟に移った後はPICUにいた頃よりは楽になりましたが、学校の友達に会えなく寂しい気持ちと、皆が学校に行けていて羨ましいという気持ちがあり、それが辛かったです。でも、すぐ近くにハウスがあったおかげで、お母さんがずっと側にいてくれたので安心できました。』
退院の日、ハウスでうれしそうに食事をする萌恵さん
萌恵さんはその後無事に退院し、まもなく中学3年生になります。今回のインタビューの目的は研究発表、テーマは『ドナルド・マクドナルド・ハウスをより多くの人に知ってもらう為に出来る事』です。インタビュー当日は、スタッフだけでなくボランティアさんにも話を聞いていましたが、親子で活動中の同い年の中学生ボランティアもいて驚き、きっかけとやる気さえあれば自分でもできることがあるということを実感したそうです。ハウスでは、一人でボランティアが行えるのは高校生以上です。また、通える距離にハウスがないとかないません。しかし、このような研究発表を学校で行うことによってもハウスの存在とその必要性を多くの人たちに伝えることができると思い立ちました。これからも萌恵さんは『人を助けたい』という気持ちを常に持ち、募金やハウスのPRという地道な行動も積極的に行っていきたいと感じたそうです。
『PTG(Posttraumatic Growth)』という言葉をご存知でしょうか?『心的外傷後成長』、つらく苦しい出来事の後の心の成長を指す言葉です。萌恵さんのように病気に負けずに成長する姿を見ると本当にうれしく思います。これからも病気と闘う子ども達とそのご家族をハウスは応援し続けます。
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